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  美白をもたらす医薬品  
     
 

 しみやくすみは女性にとって大きな悩み。日本のマーケットでも医薬部外品として美白のための薬が数多く販売されています。医薬品よりも規制の緩やかな医薬部外品は、発売前にその安全性の確認が十分に行われていないこともあり、最近、市販の美白薬によりお顔に不規則な白班が生じてしまったという事件が世間をにぎわせたことは記憶に新しいところです。

 美白剤は皮膚のメラニンの生成を抑えたり、排泄を促進したりする働きがあります。特に肝班や炎症後色素沈着などでは、美白剤の外用や内服による保存的な治療が勧められています。フォトフェイシャルやレーザーが著効する老人性色素班やそばかすなども、美白剤を併用するとより大きな効果が得られます。

 ハイドロキノンはチロシナーゼと呼ばれるメラニンの産生酵素の働きを抑えます。新しいしみができるのを予防する薬です。多くの化粧品に配合されていますが、市販薬で許されている濃度は2%まであり、それ以上の組成のものは処方箋が必要です。副作用の比較的少ない薬ですが、その刺激作用によりしみが悪化したり、長期の使用により皮下の色素沈着を起こすこともありますので注意してください。

 しみにトラネキサム酸が有効な理由はまだよくわかっていません。日本人に多い肝班のほかにも、炎症後色素沈着に効果があるとされています。

 ビタミンCは、チロシナーゼ活性を抑えるほか、紫外線や炎症によるメラニン産生の原因である活性酸素や過酸化脂質を取り除きます。ビタミンCは強い酸であるため、経口で摂取できる量は限られてしまいます。不安定で皮膚を通りにくい構造をしているため、その誘導体をイオン導入などの方法により皮膚に送り込みます。超高濃度ビタミンC点滴を受けると効率的に身体の中に入ってくるため、とても効果があります。その他、タチオンと呼ばれる肝臓薬も同様のメカニズムで美白効果を発揮します。

 ビタミンAの誘導体であるレチノイドは、皮膚の代謝を亢進させ、メラニンの排泄を促進します。ニキビの治療などにも使われています。刺激の強い薬ですので、その使用上の注意をしっかりと守りましょう。  

 しみやくすみの程度がまだ比較的軽いので、フォトフェイシャルなどの本格的な治療の前により手軽な処方薬などを試してみたいという方、かかりつけのドクターに一度相談されてみてはいかがでしょう。

 

 

 

 

 

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