最近、日本で血液クレンジングというトリートメントにとても人気があります。「血液をクレンジング（洗浄）する」という名前からはかなり大掛かりな手技の印象を受けますが、ドクターのオフィスで比較的簡単に受けることのできるアンチエイジングの治療法です。ベッドに横になり、通常の点滴の要領で100ml程度の血液を採血し、適切な量の医療オゾンで活性化した後にリフレッシュした新鮮な血液を体内に戻します。血液とオゾンが反応すると、どす黒い血液が一瞬で鮮やかな赤に変色します。赤血球の酸素を運ぶ働きが改善され、白血球の免疫力を高め、血小板の凝集を抑え、血液が「サラサラ」になります。全身の細胞が活性化され、ミトコンドリアでのエネルギーの産生が増え、細胞の新陳代謝が促進されます。オゾン化した血液は鮮やかでキレイな赤色に変わり、浄化されたことが一目で分かります。使い捨ての特別なキットを使用しますので、感染の心配もありません。

　血液クレンジングには身体の抗酸化力を高める効果があります。オゾンを投与すると体内に微量の酸化代謝物ができます。この物質の量が多すぎると細胞に対して強い毒性がありますが、微量であれば身体にとってむしろ良い刺激となり、酸化ストレスに適応する好ましい反応を引き出してくれます。コエンザイムQ10などの抗酸化サプリメントを経口摂取したとしても、酸化物質を中和するだけで、その人の身体の抗酸化力はあまり変わりません。血液クレンジングを続けていると、自分の身体が作り出す自然な抗酸化力が高まってくるのです。

　血液クレンジングは健康と美容に効果があります。病気の予防と早期治癒、再発の予防に役に立つとされており、肉体的な若返りや老化防止も期待できます。血管を若々しく保つことで脳梗塞や心臓疾患などの生活習慣病を予防し、また体質改善によりメタボリックシンドロームや病気になりにくい身体づくりができます。お肌も瑞々しく若返り、十分に酸素を含んだ血液が循環することにより慢性疲労や血流不良による肩こりや冷えも楽になります。血液クレンジング療法はヨーロッパでは癌の術後の患者さんや免疫力を強化するために広く受け入れられています。英国エリザベス女王の母君が血液クレンジングのおかげで１０４才まで長生きしたことは良く知られています。

　それにしても、アンチエイジング、いろいろな治療があるものですね。