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  ヒアルロン酸ファミリー:適所適材のはなし  
     
 

 ヒアルロン酸はとても人気のあるコスメの治療です。施術を受けた直後から明らかな若返りの効果がみえ、しかもダウンタイムがほとんどないのがその理由でしょう。もちろん注射ですから針を刺す痛みはありますが、最近は麻酔薬が入った製品もでており、あまり苦痛はありません。

 ヒアルロン酸はお顔のいろいろな部位に注入されます。最大の効果を得るために大切なのはその目的に応じて適切な製品を選ぶことです。そのためにヒアルロン酸はその性質により大きく4つのカテゴリーに分類されています。分類の基準は、分子の大きさとその架橋構造の差による“硬さ”の違いと、水を寄せ付けるかどうかの“親水性”の違いです。

 ヒアルロン酸の代表的な製造元であるアラガン社の製品を例にとりましょう。同社から発売されているヒアルロン酸は3つの製品ラインがあります。まず親水性のものは標準の硬さのものがJuvederm Ultra、それよりもやや硬めのものがJuvederm Ultra Plusです。Juvederm Ultraを使用するのは皮膚が柔らかく、表情に応じて動きのあるお顔の部位、すなわち法令線、マリオネット線、眉間や額の縦じわや唇などで、皮下の比較的浅いところに注入されます。水分を吸収するので術後に少しだけ膨らみます。効果は平均6ヶ月持続します。Juvederm ultra Plusを利用するのはお顔の比較的硬い部位で、あまり形の変わってほしくないところ、すなわち鼻根部の鼻高術、顎のラインの形成などに使われ、皮下のやや深い部分に注入されます。効果は半年から1年です。

 ファミリーの最新のメンバーであるVolumaは疎水性なため水を寄せ付けず、その適応と効果はいわゆる脂肪注入と似ています。加齢による頬の痩せや弛みに対して奥から皮膚を盛り上げ、お肌の張りを甦らせるのと合わせ、長年の重力の作用で垂れ下がった顎周りの皮膚を上方に持ち上げるリフト効果、眼の下のくぼみの改善、キレイな卵形の額やなだらかなこめかみを作ることができます。骨の直上にマイクロカニューラという特別な道具を使って慎重に投与します。効果は1年から2年です。さらに柔らかいヒアルロン酸も別メーカーから販売されています。眼の周りの細かいシワやくぼみ、涙袋の形成などに使われます。通常のヒアルロン酸では通りにくい狭い組織間をうまく広がるため、非常に滑らかな仕上げができます。

 一口にヒアルロン酸注射といってもその人にとって最適な製品、そして注入の方法に多くのバリエーションがあります。少ない負担で満足度の高い最大の効果を得るためにも、この手技に熟練した経験豊かなドクターに相談するのがとても大切です。

 

 

 

 

 

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