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  額のシワの話  
     
 

 額のシワは加齢とともに目立ってきます。加齢や紫外線の影響で皮下のコラーゲン量が次第に減少し、皮膚にタルミができるのが主な原因です。このタルミにより瞼が落ちないよう、前額筋と呼ばれる筋肉が適度な緊張で上瞼を上方に持ち上げますが、この筋が強く作用し過ぎると皮膚に横ジワができます。

 この額の横ジワには一般にボトックスが有効です。少量のボトックスをうまく投与すると、前額筋の緊張が和らぎ、額のシワが目立たなくなります。注入方法にこつがあるのですが、適切に投与すると額全体にほとんどシワのない状態を作ることができます。滑らかでキレイなオデコになります。ボトックスを投与すると、少なくとも3ヶ月、人によっては半年近くもそのシワ消し効果が持続します。

 額にボトックスを投与する場合、注入の部位と投与量を慎重に決めなくてはなりません。眼瞼挙筋に影響が及ぶと上瞼が下垂してしまうため、決して射ってはいけない部位があります。また、額のシワは実は潜在的な眼瞼下垂という病状を反映していることもあります。誰でも加齢により上瞼が重力の影響で下がり易くなりますが、これには眼瞼挙筋力の加齢による低下が関係しています。それが過度に進むと眼瞼下垂と呼ばれ、視野を妨げ、日常生活に不自由をきたすことになります。眼瞼挙筋力の低下による潜在的な眼瞼下垂を前額筋の緊張が代償していることがあり、そのような例ではボトックスは好ましくありません。

 では、ボトックスがあまり適さないシワはどうしたら良いでしょう。シワ自体に線状に細かい粒子のヒアルロン酸を慎重に注入することで目立たなくすることは比較的容易ですし、また効果が出るまで少し時間がかかりますが、自分の血液から高濃度血小板血漿を抽出してシワの周りに注入し、そこに含まれる様々な増殖因子の作用により弛んだ皮膚を引き締めるPRP再生療法も有効です。さらに、Volumaと呼ばれる特殊なヒアルロン酸を使って額の輪郭を整え、皮膚を引き延ばすなんて方法もあります。マイクロカニューラと呼ばれる道具を使いあまり侵襲を与えることなく、見た目にも映える卵形のキレイな額を造り、合わせてシワを目立たなくします。

 最初はあまり気にならない表情ジワであっても、長年放置しておくと皮膚に歪みが刻まれ、いずれ恒常的な深いシワになってしまいます。ボトックスなどで早めにお手当することで、それを予防することができるのです。

 

 

 

 

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