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顔のタルミの予防:筋肉を鍛える話

 
     
 

 長期にわたり特定の筋肉を使わないでいるとそれが萎縮し、筋力も次第に弱ってきます。これが廃用性萎縮です。腕を骨折し長い間ギブスをしていると、眼に見えて筋肉がやせ細ってしまうのがその例です。

 顔の筋肉も同様です。顔の表情は感情に合わせて大小多数の筋肉が複雑に働いて作られますが、こうした表情筋の中には特に顔の下半分の構造を支えている筋肉群があります。特に頬部に始まり下方に走行する筋肉は重力により口や顎のラインが下方に落ちないように支えています。これらの筋肉の力が弱るとそれに結合している皮膚も垂れ下がり、法令線やマリオネット線ができてきます。これらの大きなシワの形成には加齢によるコラーゲン減少がもたらす皮膚自体のタルミばかりでなく、その奥にある筋肉のタルミも関係しているのです。一人暮らしのお年寄りには大きな病気がないはずなのにヨダレが口の脇からダラダラと流れてしまうという人がいます。日常の会話が少ないために口輪筋という口唇を閉じる筋肉が萎縮してしまうためです。

 頬から顎にかけての筋肉のトレーニングをすることが、顔の下半分のタルミの予防に役立ちます。具体的にはまず口角を上げる運動を繰り返します。手で引っ張るのではなく、自分で筋肉を動かして口角を持ち上げるのです。こうすることで、関係した筋肉の力を維持しタルミを予防します。筋肉をストレッチする手技であるマッサージとはまた違います。口輪筋を鍛えることも法令線やマリオネット線 をもたらすタルミの予防に役立ちます。口すぼめ運動などを自分でする他、口唇閉鎖力を鍛えるグッズなども市販されています。

 こうした運動を自分でするのが面倒という方、器械の力を借りてタルミの予防に大切な筋肉を鍛えるという方法もあります。僅かな電気刺激を特定の筋肉に加えることで、寝ていてもトレーニングができます。私のオフィスにも顔専用の治療器がありますが、ベッドに横になって30分も治療するとその直後から口角が挙がり、法令線が目立たなくなっているのを実感できます。この治療を繰り返すことで、重力に抗する筋肉が鍛えられ、持続的な効果が期待されます。

 お顔のタルミの予防、ここでも運動が大切なのです。まず自分でできることから始めてみてはいかがですか。

 

 

 

 

 

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