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新しい痩身術:脂肪冷却(クールスカルプティング)

 
     
 

 最近、新しい痩身術が注目されています。脂肪冷却法という治療で、脂肪細胞を冷却し破壊することでリバウンドの可能性の少ない痩身をもたらすとされています。米国のZeltiq社から販売されているCoolSculptingが代表的な器械です。

 脂肪冷却法は物質の凍る温度に差があることを利用しています。水は摂氏0℃で凍るが脂肪は4℃で凍ってしまうという原理によるクライオリポライシス理論に基づいています。この原理をうまく利用すれば、皮膚や筋肉、血液といった水を多く含んだ細胞にダメージを与えることなく、脂肪細胞を選択的に破壊することができるというわけです。破壊された脂肪細胞は組織の貪食細胞の働きで1−2ヶ月かけてゆっくりと除去されます。この方法を使うと、一般に治療部位の10−20%の脂肪細胞を減少させることができます。脂肪吸引法や脂肪溶解注射に比べて副作用が少なくダウンタイムも短く、身体への負担もあまりありません。脂肪細胞の数自体が減るため、リバウンドも少ないとされています。

 脂肪冷却法はアプリケーターと呼ばれる道具が触れる部位にのみ効果のある部分痩身術です。スカルプティングというのは彫刻という意味で、まさに理想の体型を形作っていくのです。よく治療されるのはお腹、わき腹、背中、腰、お尻、外腿、内腿などです。但し身体のどの部位でも治療できるわけではありません。脂肪組織が柔らかいことと皮下脂肪が適度な厚みを持っていることが条件で、顔や顎下、首回りなどはあまり適当ではありません。

 実際の施術ではまず脂肪の厚みを計り冷却強度を決めます。皮膚を保護する成分を含むシートを貼り、その上からアプリケーターを当て60分ほど冷却します。その後、短時間真空吸引をした後にアプリケーターを外し、数分間マッサージを施して治療終了です。ダウンタイムはありませんが、術後2週間ほどは鈍い痛みを感じることもあります。

 脂肪冷却法による痩身効果を感じるまでには通常2−3か月かかります。自分の体の代謝を利用する方法なので、得られる効果とその発現までにかかる時間にも個人差があります。従って、短い期間に確実な効果を期待する方にはあまり適切ではありません。ウェストや太ももなどの部分痩せにはお勧めですが、一度に治療できる範囲が狭いため、全身の効果は望めません。気になる費用も手のひら大のサイズで1回$500から$1000とあまり手頃ではありません。

 クールスカルプティングを考えられている方、広告にあまり踊らされることなく、自分の希望に沿う痩身法なのかどうか事前にしっかりと検討してくださいね。

 

 

 

 

 

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