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超音波(HIFU)によるタルミの治療

 
     
 

 誰でも加齢とともに頰の周りが緩んできて、お顔のタルミが目立つようになることは避けられません。特に法令線やマリオネット線。このお顔のタルミは皮膚、皮下組織、さらにはその奥の筋膜における加齢変化が原因です。皮膚のタルミは加齢によるコラーゲンの減少、紫外線の影響によるエラスチンの破壊などにより生じ、一方、筋肉のタルミは表情筋の廃用性萎縮による筋力の低下やそれを包む筋膜の張りの減少によりもたらされます。

 タルミ治療の決定版は外科的なリフト手術ですが、そこに至る前にいろいろな保存的治療法があります。皮膚のタルミを治す治療にはラジオ波(RF)を使うサーマクールやマトリックスなど、レーザーを使用するフラクセルなどがありますが、超音波エネルギーを用いてさらに奥深くの筋膜に作用するHIFU(ハイフ)という治療法があります。Ulthera(ウルセラ)が代表的なマシーンです。

 HIFUとは高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)の略で、一定の深さの組織をターゲットとして狙います。特に皮膚の土台である筋膜層をピンポイントで点状に熱凝固させ、その損傷を治癒する過程でコラーゲンの産生が亢進し緩んだ筋膜を引き締め、それに包まれる筋肉を持ち上げるというのが原理です。異なる深度をターゲットとする複数のカートリッジが用意されており、超音波画像で深さを確認しながら、奥から筋膜(SMAS)、皮下組織、真皮層の各層を選択的に凝固させ、それぞれ、筋膜の引き締めと引き上げ、皮膚弾力性の改善、皮膚の小ジワの改善をもたらします。

 施術に伴う痛みには個人差がありますが、麻酔を必要とすることは稀です。原則的に皮膚表面には傷が付かないので、ダウンタイムもあまり気になりません。筋肉の持ち上げ効果が見られるまで施術後数週間はかかりますので、即効性を求める人にはあまりお勧めしません。また費用も高額なのでコストパフォーマンスも気になるところです。治療先を選ぶ時は、ウルセラなど米国FDAで認可された正規マシーンを用意しているかを確認してください。紛い物の安価なマシーンで治療するとターゲットの深さにばらつきが出て、大切な血管や神経を凝固損傷してしまい、大きな内出血を起こしたり、永続的な神経麻痺を起こしたりしかねません。

 皮膚を引き締めるマトリックスなどのRFマシーン、あるいはその奥にある筋膜を持ち上げるウルセラなどのHIFUマシーン、どちらが自分に相応しいのか、後悔しないように施術前にしっかりとコンサルテーションを受けてください。

  

 

 

 

 

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