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とにかく身体を動かす

 
     
 

 コロナ肺炎蔓延予防のために各地で外出禁止令が出されています。自宅勤務を命ずる企業も多く、 暫く家に閉じこもるしかありません。ジムで定期的に運動する習慣のあった方もこの状況ではそれができず身体も鈍る一方です。そのため、ついコンピューターの前に長時間座りインターネットをしたり、ずっとスマホをいじっていたり、テレビでドラマやバラエティーを見続けたりという方が少なくないでしょう。

 こうした生活が身体に良いはずがありません。とにかく身体を動かしてください。アメリカ糖尿病学会からも糖尿病の予防のために小まめに動くことが勧められています。運動療法の基本は、早歩き程度の運動を週に150分以上、その内容は週に少なくとも3日以上で1回に10分以上、その中で75分は筋肉トレーニングで置き換えてもオーケー。こうした中等度の強さの運動は組織のインスリン感受性を増し、子供と大人の腹囲を減らすことが知られています。また上記のような健康とは言えない座りがちの習慣 (sedentaryと言います)の合間に小まめに体動することにも意味があり、食後血糖を下げる効果のあることが証明されています。とにかく身体を動かす。何か必要な時に億劫がらずに取りに行く。子供やペットと遊ぶ。散歩に出かける。庭の草木に水をやる。掃除をする。できることは一杯あります。

 もう一つ、毎日の習慣にぜひストレッチ運動を取り入れてください。家に閉じ籠るようになってから肩こりや腰痛を感じ易くなってませんか。不自然な姿勢を続けると特定の筋肉に負担が集中します。例えば視線より下にあるモニターを見続けると、重い頭を支えるために頚と肩の筋肉に負荷がかかります。頭部に広がる僧帽筋に凝りが及ぶと、締め付けられるようないわゆる筋緊張性頭痛を生じます。長時間運転した後に起こる腰痛も多くは筋肉の凝りが原因です。このような時、痛みが良くなるまでできるだけ安静にして動かない、これは正しくありません。急性期を過ぎると逆に痛む筋肉を少しずつ伸ばしてやる、すなわちストレッチ運動が有効です。最初は痛みをやや強く感じますが、次第にそれが和らいできます。お子さんと一緒に毎日、いわゆるラジオ体操をするのはいかがでしょう。ラジオ体操は全身の筋肉の凝りをリセットする非常に優れたストレッチ運動なのです。

 外出制限の間、室内でできる範囲内で運動をする、それが難しければとにかく身体を動かす、そしてストレッチ運動をする。これらを実践することで、限られた空間への閉じこもりによる身体への悪影響を少しでも抑えることができます。映画「大脱走」や「パピヨン」で牢に閉じ込められたスティーヴ マックィーンの如く(ちと古過ぎたかな)、ぜひ頑張ってみてください。

  

 

 

 

 

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